AWDLP310-010
平成5年 大阪府知事届出(初年)
大阪府公安委員会届出  第62105565
和歌山県公安委員会届出 65100001
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探偵・興信所・調査会社がまじめに答える家事事案の現場から

≪離婚したから子供とは他人? ≫
 
 最近の傾向として多いのが、離婚後の養育費トラブルです。
離婚当時と比べ、社会情勢が不安定になり、離婚後想定していなかった事態(解雇・給料の減給など)から、養育費の支払いが滞る、相手方の再婚やその後の出産などの理由から『養育費の増減額・免除の申立調停』を起され、慌てふためいて当社に訪れる元依頼者さんが方が多い。そこで、親権と監護養育に関する諸問題にいて少しお答えします。

 本来、子どもはお父さん、お母さんからの愛情を受け、離婚することなく共同で子どもを育てるのが、子どもにとって一番良いことだとは思いますが、なにがしの理由で、夫婦関係が破綻し、離婚することになった場合、民法819条『1.父母が協議上の離婚をするときは、その協議で、その一方を親権者と定めなければならない。』と定められていますが、ここで誤認しないで頂きたいのですが、親権者にならなかったからといって、自分の子に対し、親の扶養義務がなくなるわけではありません。

子供を引き取らなかった一方の親が、養育費を支払うという形で、離婚後の子供に対しての扶養の義務を負うことになるだけなのです。
つまり、養育費とは、子供に対して支払うべき金銭であって、子供を引き取った配偶者に対して支払われる性質のものではありませんが、離婚理由によって支払われないというのがあります。

・相手方の不貞によって離婚をする場合。
・離婚原因が妻の浪費によるものであってその返済に追われ養育費を支払うこ とが出来ない。
・再婚の為養育費が支払えない。

 ここで少し気が付いた方がおられるとは思うのですが、いずれの場合も、相手方に対する原因に話がすり替わっているのが分かりますか?

 これ以外にも、児童虐待や素行不良など、子供の健全な育成に害を与えることが予測される場合など、面接交渉が認められない場合などの理由から養育費を支払わない方がおられますが、先にも書きましたが、養育費は如何なる理由があろうと、未成年の子供を扶養する親としての義務であり、理由の如何を問わずその責任から逃れることはありません。

 また私達がみてきた現状の事案として、再婚するからやその相手との間に子供が出来たからというのを原因として「養育費の減額を求める調停」を起こす方がいますが、再婚するのはその方の勝手であり、計画性のないことがそもそもの原因だと私は思います。
 
厚生労働省発行のリーフレット

≪例外の事例≫
  その例外として長期に亘り定職につけないことから余裕がない。病気や怪我による入院生活をしている為支払われないといった場合は一時的に軽減することは可能ですがその責任が無くなるといった訳ではありません。

≪養育費についての法律≫
民法第766条、第877条・母子及び寡婦福祉法第5条

・民法第766条
父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者そのほか監護について必要な事項は、その協議で定める。協議がととのわないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁判所がこれを定める。

2.子の利益のため必要があると認めるときは、家庭裁判所は、子の監護をすべき者を変更し、そのほか監護について相当な処分を命ずることができる。

3.前2項の規定によっては、監護の範囲外では、父母の権利義務に変更を生じない。

・民法第877条第1項
直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。
  
・母子及び寡婦福祉法第5条
 母子家庭等の児童の親は、児童が心身とも健やかに育成されるよう、児童の養育に必要な費用の負担、そのほか児童についての扶養義務を履行するように努めなければならない。
 
2.母子家庭等の児童の親は、児童が心身ともにすこやかに育成されるよう、児童を監護しない親の児童についての扶養義務の履行を確保するように努めなければならない。

≪養育費の取り決め方≫
養育費とは、未成年の子供が成人に属する月まで、子どもの生活費,医療費,教育費を扶助する費用なのですが、東京・大阪家庭裁判所の裁判官らで組織する

東京や大阪の裁判官らが作る「東京・大阪養育費等研究会」が養育費算定表を作成し現状に即した金額を、迅速・簡易な計算方法により計算できるように策定した表を利用する方法が取られています。
またこれ以外にも、様々な方法が有りますので参考までに掲載致します。

1. 実費方式
夫婦双方の最近数ヶ月間の実際の収入と生活費を基準にして、生活費を算出するものです。以前は家庭裁判所ではこの算定方式が主流でしたが、客観的妥当性に欠け、定額すぎるということで、現在では使われていません。

2. 標準生活方式
総理府統計局などの家計調査結果にもとづいて標準世帯の標準家計費を基礎にして、生活費を算出するものですが、親の生活水準に合わせた算定ができない難点があります。

3. 生活保護基準方式

厚生省が定めた生活保護基準額に基づいて、生活費を算定するものです。生活保護基準額は毎年更新され、年齢、性別、世帯構成、居住地域などによって基準が定められているために、算出すべき内容が、養育費を支払うべき親ごとのケースに当てはめやすいという利点があります。ただし、生活保護世帯に合わせてあるため、このまま適用すると低い金額になる傾向がありますので、実際には、算出された金額に上積みして決定されます。

4. 労研方式
昭和27年に、労働科学研究所で行われた生活費の実態調査に基づき算出した総合消費単位から最低生活費を算定する方式です。この方式は、1952年の調査に基づいているため、時代に合ったものでなく、消費単位をこのまま用いることは疑問視されています。

≪養育費請求のための手続き≫
養育費の負担について、協議が成立しなかったり、協議が出来ない時には家庭裁判所に調停または審判を申し立てます。

 
 ・養育費についての合意書

中途半端な離婚は、後々泣きを見ることになります。そこで協議離婚の場合、決定事項について公正証書を作成することは必要不可欠です。
まずは、夫婦間で協議の上合意書という形でまとめてみましょう。

公正証書作成の為、まずは夫婦で協議して合意書を作成してください。
下記の合意書は、慰謝料を含まないものですので、相手方が有責配偶者として慰謝料等の請求がある場合は記入して下さい。
サンプルは、downloadのページに設置しています。

合  意  書

平成〇年〇月〇日

(甲)住 所 〒〇〇〇―〇〇〇〇 大阪府〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号
氏 名 〇 〇 〇 〇 ○印

(乙)住 所 〒〇〇〇―〇〇〇〇 大阪府〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号
氏 名 〇 〇 〇 〇 ○印

〇〇〇〇(以下「甲」という。)と〇〇〇〇(以下「乙」という。)とは、甲乙間の婚姻の解消に関する件(以下「本件」という。)について、以下のとおり合意する。

1 甲と乙は、本日、甲乙間の〇〇〇〇(平成〇年〇月〇日生、以下「長男〇〇」という。)の親権者を乙と定めて協議離婚することを合意し、協議離婚届出用紙に所定の事項を記載して署名捺印し、乙はその届出を甲に委託した。甲は、平成〇年〇月〇日限り、大阪府〇〇市役所にその届出をする。

2 甲は、乙に対し、長男〇〇の養育費として、平成〇年〇月から同人が成人に達する月まで毎月末日限り、金〇〇万円を〇〇銀行〇〇支店の乙名義の普通預金口座(口座番号〇〇〇〇〇〇)に振り込む方法により支払う。

3 甲は、乙に対し、前項の金員のほか、長男〇〇の学費全額(小学校、中学校、高校、大学の各進学時に要する入学金、入学準備金(教科書代、制服代等)を含む。)を前項と同様の方法により支払う。

4 甲と乙は、前2項の金員のほか、長男〇〇のため、病気、事故その他特別の出費が必要となった場合は、別途協議する。
5 乙は、甲が長男〇〇と面接交渉することを認め、その具体的な日時、場所、方法等については、子の福祉を慎重に配慮し、甲乙協議して定める。

6 甲は、甲名義の不動産(マンションおよびその敷地権)、預貯金ならびに株式等をすべて取得することとし、乙は、甲に対し、財産分与、慰謝料、婚姻費用分担金その他名目の如何を問わず一切の財産上の請求権を放棄する。

7 甲と乙は、本件に関し、本合意書に定めるもののほか、何らの債権債務のないことを相互に確認する。
以上の合意成立を証するため本書2通を作成し、甲乙が署名捺印の上、各自1通を保有する。

8 甲は本件2記載の債務について履行しない場合、強制執行をされても異議のないことに合意する。
(※この場合、養育費としての履行確保を明確に記した公正証の方が好ましいと私は思います。)

※ 公正証書の作成については、合意書を持参のうえ公証人役場
   

さて、上記の様に養育費を中心とした公正証書を記入した場合、大抵は支払ってくれますが、中には何がしの理由で支払いを渋ってくる方もいます。
そんな場合は、支払いを怠る原因は何かによって、しかるべき対応をすることになります。

≪養育費を払わない親への制裁≫
自己中心的な理由や身勝手な理由で養育費の不払をする相手方が多い中で公正証書がある場合と当事者間で定めた場合とでは大きく異なってきます。
その理由として当事者間で取り決めをしたに過ぎない場合には裁判所の手続きで強制的に養育費の取立てをすることはできません。まず、家庭裁判所に対して養育費の支払いを求める調停あるいは訴訟を提起しなければなりません。
その手続きによって養育費の支払いが決まったにもかかわらず支払わない場合には裁判所に強制執行の申立てをして裁判所から強制的に養育費を取り立ててもらいます。

・「家事審判法」に定める「履行確保制度」を利用する方法
履行勧告制度には「履行勧告」と「履行命令」及び最近あまり利用されていない「金銭の寄託の方法があります。履行勧告、履行命令は当事者が裁判所に申し出をすることによって行われます。
なお、履行命令に従わない場合は、10万円以下の過料に処せられるという制裁(※1家審法28条1項)がありますので注意する必要があります。

最終手段は「強制執行手続き」があります。強制執行手続きとして2分の1までの給与の差し押さえがあります。給与は全額差し押さえができる訳ではありません。
また、平成16年4月から施行された民事執行法の改正により、養育費が未払いになった場合、支払い期限のきていない将来の養育費分までも含めて差し押さえができるようになりました。

※1 家審法
第28条 第15条の6又は第25条の2の規定により義務の履行を命ぜられた当事者又は参加人か正当な事由がなくその命令に従わないときは、家庭裁判所は、これを10万円以下の過料に処する。

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